らくらく塾だより46号     2009年3月10日

本気
なんでもいいからさ
本気でやってごらん
本気でやればたのしいから
本気でやればつかれないから
つかれても
つかれがさわやかだから


上の言葉は私の好きな「あいだみつを」の言葉です。

特にこれから1年後に入学試験をひかえている新中学3年生にこの言葉を送りたいと思います。

 本気でやるということは自分の全力を出し切ることだと思います。本気でやっている時はたしかに楽しいし、意外と疲れないものですよね。それが、親から言われるから、先生から言われるから、半分仕方なしにやっている間は本気さも出てこないし、やればやるほど疲れていくのだと思います。

 誰でも、一瞬本気になる、2〜3日本気になるというのはできると思います。でも、大事なのは1年間、本気を続けるということです。では、1年間本気を続けるというのはどういうことなのでしょうか。

かつて、私が中学の教師をしていた時、担任だった生徒のことを書いてみたいと思います。彼はオール3でしたが甲子園に行きたくて、前年甲子園出場を果たした「日大二高」進学を希望したのですが、オール4以上なければ学校推薦の枠に入れません…・。それからの彼は、人が変ったように頑張りました。授業中周りの生徒がうるさい時は、かつての野球部の仲間であろうとだれであろうと、「集中できないじゃないか、うるさいぞ!」と怒鳴りつけていました。その迫力に周りの生徒も引き込まれ、みんなが必死になって勉強に取り組み始めました。(口先だけで本気になると言いながら、授業中ヘラヘラしているようでは、本物の本気ではないですよね。)
定期テスト前には、一番の苦手だった英語の勉強方法を聞かれたので、「教科書のテスト範囲の文を5回以上書いてみろ。」と私が言ったら、10回書いて、見事に90点以上を取りました。結果的に、2学期の通知表は、4が7つ5が2つ(素点合計38)で見事に「日大2高」に合格し、甲子園出場は逃しましたが、日大に進んで野球を続けています。彼の本気は、確かに本物の本気だったのです。

背伸びをすること

もう一つ「あいだみつを」の言葉を紹介します。

じぶん
背のびするじぶん
卑下するじぶん
どっちもやだけど
どっちもじぶん

私の考えは少し違いますが、あえて、彼の言葉を引用させてもらいます・・・。私は、生徒のみんなにもっともっと背伸びをしてみてほしいと願っています。他人を見下すために、自分だけが得するために背伸びをするのは大嫌いです。でも、中学生の君たちには、無限大の可能性があるのです。周りの目なんか気にしないで、せいいっぱい背伸びして最高の自分を創り上げてほしいのです。その代わり、背伸びをし続けるというのは、とても苦しいことを覚悟しなければなりません。でも、今から自分自身の価値を適当なところにおいておくなんてどう考えても我慢できないでしょう・・・・!!!


らくらく塾だより
2006年7月17日

 

暑い夏は、とにかく仕事も勉強も一休みしたく

なると思います。でも、特に中学3年生の皆さん、

ここで思い切って全力でぶつかっていって自分を

鍛えてみませんか・・・。

 私の経験を書いてみたいと思います。

 高校時代のバスケットの練習の話です。

私の高校は当時(昭和32年)は全国でも1位2位

を争うような進学校でしたがバスケットボ-ル部も

毎年関東大会に出場していた名門校でした。

スポ-ツはどちらかというと苦手だった私でしたが

公開練習のときのかっこよさにあこがれて軽い

気持ちで入部してしまいました・・・。ところが、

めちゃくちゃに厳しい練習のため、27人いた新入

部員が夏休み前には5人に減ってしまいました。

私は、なんとなく意地みたいなもので5人の中に

残ってしまいました。そしてあの夏休みの

練習・・・。はじめの10日間は午前中3時間の

体育館での練習、コ-チの気分で何日間かは午後も

グランドで炎天下のランニング。そして10日間

の合宿。1週間くらいの休養のあと、最後の10日

間の1日中の練習・・・。

自分でも、病気にならなかったのが不思議なくらい

で、もちろんバスケットボ-ルは大嫌いになりました。

 それでも、「負け犬」になるのはどうしても

我慢できなくて、毎日意地で体育館に足を運びました。

 

それが何だったんだと言う人が多いと思います。

 でも、私にとって、あの夏休みの練習があったからこそ今の自分があるような気がしています。高校3年生の夏休み、バスケットボ-ル部を引退した後、いよいよ私の受験勉強が始まりました・・・・・。家が貧乏で私立大学にも行けないし浪人も許されていなかったので自分が大学に行きたかったら、とにかく勉強するしかなかったのです。朝9時から夕方まで図書館で勉強した後、夜中過ぎまで勉強する毎日でした。

 ものすごく暑かったり、体がバテバテになったとき、私は、あの夏の練習を思い出していました。あのときの練習に比べたらその半分も苦しくない、あの練習に耐えられたのだからこのくらいの受験勉強はたいしたことはない、そう思いながら夏休みを乗り切って何とか現役で都立大学に入ることが出来ました。

 就職した後も、大変なことに出くわすたびに、あの夏の練習を思い出して乗り切ってきました。

 特に受験生の皆さん、この夏は死に物狂いでがんばってみませんか!

 どこかで全力でがんばった経験は、きっと君たちを大きく成長させてくれるものだと信じています。